ある日突然12人の10代〜30代眼鏡の妹と姉が出来た 〜第2章〜

「シンジ! シンジ!」
 俺は人に起こされるのが大嫌いだ。
 目覚まし時計に起こされるのもイヤなくらいなのに、なぜ他人にヒトの安眠を邪魔されなくてはいけないんだ。
「シンジ! シンジ!」
 今日は日曜日のはずだ。なぜ俺を起こす。
 家族は俺が誰かに起こされるのが嫌いなことくらい充分承知なはずだ。
シャー!
眩しい!
 くそっ! カーテン開けやがった。
 俺は真っ暗闇じゃないと眠れない体質だ。部屋のカーテンは外の光を完全に遮断する特注品だ。
 しかし、こうなってしまったらもう再び眠りにつくことはできない。
 俺はムカツキながらも仕方なく目を開けた。
眩しい!
 いや、窓から注ぎ込む光の明るさは予想通りのモノだった。
 それ以上に眩しく光る宙に浮く二つの丸い物体。
 なんだアレは!?
 目を細めてよ〜くみてみた。
 眼鏡だった。
 太陽の光に反射して眼鏡が真っ白に光り輝いていたのだ。
 メガネ?
 ウチにはメガネをかけている人はいないはずだ。
 いや違う。両親は二人ともメガネを使う。
 父は車を運転する時。母は字を読む時だ。
 しかし、それ以外の時はメガネは絶対に使わない。
 そういえば兄も眼鏡をかけていた。でも確か途中でコンタクトに変えたはずだ。
「シンジ、ヤットオキタワネ♪」
女!?
 さっきは寝ぼけていたせいでわからなかったが、この声は女の声だ。しかし母の声ではない。
 俺はもう一度その声の主に目を向けた。
眩しい!
 今度は眼鏡だけではない。髪の毛が光り輝いていた。
 金髪だ!
 そういえば、しゃべり方がおかしかったぞ。
 こいつは外人!?
 なぜ!?
 なぜ、金髪の眼鏡女が俺の部屋に!
 こいつは一体何者なんだ!


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